認定看護師 【慢性呼吸器疾患看護】

池多 文子さん 【お名前】 池多 文子さん
【病院名】 国民健康保険 能美市立病院
【分野名】 慢性呼吸器疾患看護
 

認定看護師の資格をとろうと思った動機・きっかけ・取得時期

平成25年に取得しました。
自分のキャリアップを目指したのはもちろんですが、第一の動機は看護の質の向上です。根拠に基づいた観察やアセスメントをした上で、患者さんの看護をしていくことが大切だと思ったからです。取得前までは、知識不足のまま看護をしているのではないか、また患者さんの全体像を捉えて看護していないのではないか悩んでいました。慢性呼吸器疾患は息切れを伴うため苦痛が大きくなります。正しい知識を習得し、なぜそのような苦しい症状が出現しているのかを理解した上で、少しでも患者さんの苦痛を取り除く看護の提供をすることが重要だと感じたからです。慢性疾患看護は、その人のライフヒストリーを理解することが重要になります。「その人自身」を理解し、その人個人にあった看護するために看護理論をはじめとする看護の基本を学び直したいと思いました。

資格が実際の仕事に活かされていること

当院は地域の病院です。高齢者の方が多く慢性疾患を患っている患者さんがほとんどです。知識・技術を活かして、呼吸器疾患特有の心身の苦痛を緩和する関わりをすることができるようになりました。また、得てきた知識・技術を看護スタッフにも伝えながら、一緒に患者さんの看護について考えることもできています。他職種によるチーム医療にも積極的に参加して中心的な役割を担えるようになってきました。院内の退院調整委員会では在宅支援の取り組みとして他職種の方々と協力し事例発表をすることができました。その発表を通して個々の役割、チーム医療の大切さを伝えることもできました。今後は地域包括ケアにも認定看護師として活動の幅を広げていきたいと考えています。

認定看護師を目指す方に伝えたいこと・
その他(教育機関に行くまでの家族や職場との調整など)

研修期間・資格取得までの期間を乗り切るためには、認定看護師になろうと思った時の動機が必要だと思います。私は認定看護師として壁にぶつかった時には教育機関入学試験の時に提出した志願理由書を今でも見返しています。その度に患者さんのために、学んできた知識・技術を役立てたいという思いに戻ることができます。

私は福井大学看護キャリアアップセンターで学びました。当時小学生の2人の子供がいましたが、福井なら自宅から通うことができたので履修を決心できた要因の一つです。通学していると周りの方々から「大変だったでしょう」と言われました。しかし、石川から福井までの運転中の時間は、気持ちを整理したり切り替える良い時間でした。そして研修期間を乗り越えられたのは、何よりも職場方々と家族が応援・協力をしてくれたことです。
キャリアアップだけを目指すだけではなく、看護の方向性などについて悩んでいる方にも認定看護師の習得はお勧めします。資格取得のための研修期間はきっと自分自身の看護師としての振り返りになり、職業人としても大きく成長できると思います。

認定看護師としての活動実績(セミナー、講師経験など)

【院内】新人研修・ラダー研修講師、各病棟から依頼された学習会、認定看護師会の運営など
【院外】石川県看護協会 平成26年度・27年度課題解決型集合研修講師「慢性呼吸器疾患看護」
地域活動については、JA根上主婦大学講師を依頼され「肺炎予防について」のお話をさせていただきました。

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