悪心・嘔吐 vol.3 療法

悪心・嘔吐の療法には、以下の3つがあります。

(1)外科的治療

(2)薬物療法

(3)非薬物療法

(1)外科的治療(消化管閉塞の場合の治療法)

 

  • 外科手術
  • 胃管/イレウスチューブの挿入
  • 胃ろう
  • IVR(ステント留置)
  • 酢酸ヌクレオチド、デキサメタゾンなどの薬物療法

 

(2)薬物療法

薬物療法に使われる制吐剤は、その作用点の違いから、大きく分けて「中枢性制吐剤」と「末梢性制吐剤」の2種類があります。

中枢性制吐剤

中枢性制吐剤は、脳や嘔吐中枢に選択的に作用します。

分類 製品名 特徴
ハルビツール酸誘導体 フェノバール 嘔吐中枢を抑制し、反射性・中枢性なく嘔吐を抑制する
抗ヒスタミン薬 ドラマミン
トラベルミン
ポナミン
乗り物酔い、メニエル症候群、術後の悪心、嘔吐に効果あり
フェノチアジン素案剤 ウィンタミン
コントミン
ノバミン
トリオミン
間脳において諸機能を抑制(嘔吐中枢を抑制)
中枢性胃腸機能抑制調整剤 プリンペラン
ナウゼリン
脳幹部に作用し、消化器の機能反応ないし運動機能を改善する
5HT3受容拮抗型制吐剤 カイトリル 抗悪性腫瘍(シスプラチンなど)投与に伴う消化器症状

末梢性制吐剤

中枢性制吐剤が脳に直接作用するのに対し、末梢性制吐剤は消化管などの臓器に作用して嘔吐を抑えます。

分類 製品名 特徴
局所麻酔薬 アネステジン
スルカイン
ストロカイン
胃粘膜表面の麻酔作用を有するため、制吐作用以外に粘膜の鎮痛や胃部不快感にも用いる
抗コリン剤 硫酸アトロピン
ロートエキス
迷走神経遮断作用など鎮痙作用により嘔吐作用を抑制

(3)非薬物療法

薬物を使わない非薬物療法では、以下のことを実行します。

  • 環境調整:臭気・採光・温度・湿度など
  • 食事の工夫:臭いが強くないもの、さっぱりしたもの、個人の嗜好にあわせたもの、時間の工夫など
  • 治療可能な原因に対するアプローチ
  • 食事以外の代替栄養法についての検討
  • 経鼻胃管の挿入やストーマ造設の検討
  • 制吐剤の検討   など

 

 

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