石川県健康福祉部医療対策課長
関 渉
元日に発生した令和6年能登半島地震において、お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様方に対して心からお見舞い申し上げます。
能登地域の病院等では発災後、被災により奥能登地域を離れざるを得ない、または全壊、半壊した施設の復帰の目途が立たないため職を失うなどの深刻な看護師不足の問題を抱えており、これまで以上に看護師確保が重要となっています。
本県ではこれまでも看護師確保対策として、看護学生に対する修学資金貸与や、看護学生確保を図る取り組みなどの「人材の養成」、看護職員が結婚や出産・育児など個々のライフステージに対応して働き続けるために医療機関の勤務環境改善を促進する「定着の促進(離職防止)」、県全体の看護職の資質向上を図る専門的・実践的な研修事業などの「資質の向上」、そして「再就業の促進」の4本柱を掲げて取り組んできたところです。
特に、近年の少子化により新卒看護師の大幅な増加が難しい状況のなかでは、いわゆる未就業看護師の方の再就業への期待が高まっていることから「再就業の促進」を重点的に取り組んでおります。
平成27年10月から義務化された離職時届出制度を活用して未就業の看護師の把握に努めるとともに、医療機関の勤務環境や再就業者の事例など様々な情報の発信、看護実践セミナーの開講などにより再就業に向けた不安感の解消と就業意欲の高揚を図る取組を進めております。
平成25年に開設されたポータルサイト「石川ナースナビ」では、再就業候補となる病院の特徴や魅力について発信し、石川県ナースセンターとも連携・協働しながら未就業看護職の方の再就業を支援しております。
一方で、この石川ナースナビは、看護職の求人情報サイトとしての位置づけのみならず、石川県における「看護職のための総合情報サイト」として充実を図っていくことが必要と考えております。
このため、お役立ち情報として、看護職に就業したい人向けの「就業ガイド」のほか、現職看護師向けの「ナースの心得」、現場で使える医療情報を紹介する「医療技術情報」、看護師の「キャリアアップ」につながる認定看護師等の紹介、WEBマンガ「熱血っ!看護男子」など、様々な情報を掲載しております。また、看護・医療・福祉の分野で活躍中の方にインタビューをする企画として、各病院の看護部長さんを紹介していく「教えて看護部長」の発信もしております。さらに、平成27年12月より情報発信の一環としてLINE公式アカウントを開設し、無料セミナーやイベント情報、石川ナースナビの更新情報等をリアルタイムで発信しております。
今後とも、看護職に就業したい方や看護職のための総合情報サイトとしてさらなる利便性の向上、内容の充実を図ってまいりますので、皆様方にはよろしくお願いします。