認知症vol.5 患者のアセスメント

アセスメントとは

その人を知るために観察という方法を用い、多様な視点で情報を収集して対象者の全体像を把握し、さらに総合的な判断をもって、課題やニーズを明らかにすることである

六角僚子:認知症ケアのアセスメント方法、認知症ケア標準テキスト 改討 認知症のケアの実際Ⅰ・総論、
日本認知症ケア学会編、ワールドプランニング、2004、P69

認知症患者のアセスメントは難しい?

認知症患者のアセスメントは難しい?認知症や認知機能障害の患者さんや高齢者の困った行動を解決する方法としては、まず、アセスメントすることが必要です。

とはいえ、認知症の症状がある患者さんは、本人からの情報を得ること自体が難しい場合もあります。そういったときに、重要になるのが看護師の観察力です。患者さんをじっくり観察し、その内容をもとに、アセスメントすることが必要となります。


認知症患者さんの観察ポイント

(1)ありのままに観察する
患者さんの言葉・表情を、解釈をいれずにそのままをとらえる。

(2)さまざまな場面を積み重ねる
その時々の情報を受け止める。積み重ねによって、わかることがある。

(3)その人を捉える事は難しい
知りたいと思う姿勢が大切。わからないことに耐える根気強さをもつ。

認知症高齢者のアセスメントの目的

(1)多面的、包括的に情報収集を行い、全人的に理解する

(2)治療可能な健康上の問題を見いだし、よりよい健康状態に導く

(3)認知症高齢者がもっている能力を明らかにし、その能力を発揮した生活が送れるように支援する

(4)個別の課題やニーズを明らかにし、認知症高齢者と家族にとって最も重要なことに焦点をあてた具体的なケア計画をたてる

 

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