【お名前】 井口 聡子さん
【病院名】 国家公務員共済組合連合会 北陸病院
【分野名】 感染管理
認定看護師の資格をとろうと思った動機・きっかけ・取得時期
当院の医療関連感染対策チーム(以下 ICTとする)は、平成14年7月に設置され活動しています。この当時の私は感染対策や院内感染などは、現場でどのように必要なのかは理解はしていませんでした。また、ICT活動に関しても興味がなく、何を行っているのか解らないレベルで日々、勤務していました。
しかし、平成22年に病院機能評価を受けるための準備に携わる機会があり、感染対策分野で感染対策マニュアルの見直しを担当することになりました。当院の感染対策マニュアルの内容は、他施設と比べると不足する項目が多く、十分なマニュアルではありませんでした。そのため、見直し改善する際に、さまざまな資料やマニュアルを調べたり知識を得ることで感染対策の重要性や奥の深さを知り、とても興味を持つことができました。
そのため、平成23年1月よりICTメンバーとなり、役割や活動内容の把握・感染対策についての知識をより深め学ぶことで、感染とは対策方法を誤ることで患者の命をも奪う可能性があり、私たち医療者は患者を守るべき存在でありながら、患者の命を奪う可能性が潜んでいると思うようになりました。近年、報道メディアでは、医療事故のニュースが取り上げられ、取り返しのつかないことが起こり患者や家族はもちろんのこと、その場にいた医療者においても辛く苦しい思いが報道されます。感染においても事故の可能性があるこということを伝えていきたいという思いと、安全な医療と安全な環境を提供したいという思いをもつようになり、2015年に資格取得しました。
資格が実際の仕事に活かされていること
認定看護師(感染管理認定看護師)が持つ役割には、①実践 ②相談 ③指導があります。どのようにしたら感染症から身を守ることができるのか、何が発生源なのかを考え、資格を取ることで知識をもって患者さんやスタッフに説明や指導ができ、理解を得られやすくなったと感じています。また、ICTの副リーダーとしての活動も自信をもって行えるようになりました。
そして、その指導したことがスタッフ自ら実践してもらっている姿を見た時に、資格を取ってよかったと思います。
認定看護師を目指す方に伝えたいこと・
その他(教育機関に行くまでの家族や職場との調整など)
認定看護師は、最終的に日本看護協会の認定審査に合格することが必要になります。そのため、資格審査を受けるためには、認定看護師教育課程を修了していることが条件にあるため、自分が目指す分野について看護協会のホームページなどで受験するための資格を調べることをお勧めします。
私の場合は、受験しようと思った時期に石川県立看護大学で感染管理認定看護師の教育課程が開講されことを知り、1期生として受験し修了しました。そして、その間は勤務扱いとなり休職や退職することなく学ぶことができました。各施設によって履修中の対応が違うため、その点でも自施設ではどうなのかを調べておくことも必要になると思います。
また、教育課程では臨地実習にでるまでには、さらに知識をつけるための講義、テスト、演習やレポート課題が多いため時折、心が折れそうになりましたが「自分が何故、認定看護師になりたいのか」と問いかけながら、同じ志を持った教育課程での仲間に励まされながら支えながら過ごしていました。そのため、終わった今思い返すと充実した楽しい時間でした。
認定看護師としての活動実績(セミナー、講師経験など)
院内研修: 院内全体研修、新入職者研修、新人看護師研修会