【お名前】 越田 貴美子さん
【病院名】 金沢大学附属病院
【分野名】 皮膚・排泄ケア
認定看護師の資格をとろうと思った動機・きっかけ・取得時期
看護師となり5年目を迎えた頃、術後に小腸ろうを合併し、腹部に大きな離開創を生じた患者さんがいました。創部からは消化液が排泄され、ろう孔ケアには主治医・先輩看護師ともに大変難渋していました。その時に創傷看護学の真田弘美先生が、陰圧閉鎖療法を提案されました。当時はまだ一般的に普及している治療法ではなく、私にとっては初めての経験でした。少しずつ創部が縮小していく経過に驚き、患者さんが真田先生の来棟を楽しみにしている姿が印象的でした。このような経験をし、術後の創感染やストーマに関するトラブルに対して専門的な知識や技術を持って、患者さんが安心して生活を送れるようサポートを行いたいと思うようになりました。皮膚・排泄ケア分野における先生や先輩の活動を身近で拝見した経験と、憧れからこの資格を目指すようになりました。
資格が実際の仕事に活かされていること
資格取得後は外科病棟に勤務し、ストーマ造設患者の術後管理やセルフケア指導、ろう孔管理などの周術期のケアを行うことができました。より安全で順調に回復できるようサポートできたと思います。現在は褥瘡管理者となり、主に院内の褥瘡対策に従事しています。また院内に限らず、ストーマケアやスキンケアに関する研修を行っており、院外の看護師に向けても知識や技術の普及に取り組んでいます。
認定看護師を目指す方に伝えたいこと・
その他(教育機関に行くまでの家族や職場との調整など)
認定看護師の教育課程では、その期間は研修に集中できる貴重な機会です。これまでの知識や技術を振り返り、きちんと整理し自身のスキルアップに繋げていくことが出来ます。また資格取得後には得たスキルを患者さん、院内外の医療に関わるスタッフのために活かしていくことが求められます。そのためには日々に実践一つ一つを丁寧に積み重ねていくことが大切であると思います。
認定看護師としての活動実績(セミナー、講師経験など)
・平成27年度専門的看護実践力研修事業課題解決型研修 「病院派遣コース」
・日本褥瘡学会 石川県在宅褥瘡セミナー 「褥瘡の基本とリスクアセスメント」 「褥瘡のアセスメントDESIGN-R」
・新人看護師職員研修事業 平成27年度新人看護師基礎実践力研修 「褥瘡予防対策」
・平成27年度 能登北部若手等看護師定着促進事業オーダーメイド研修 「褥瘡予防ケア」
・平成27年度 専門的看護実践力研修事業(分野別実践看護師養成研修)がん看護 「患者とスキンケア」