呼吸困難感は、緩和が困難な症状の1つです。日本では、肺がん患者が年々増加してきており、男性では死亡数が第1位です。女性でも罹患率が年々増えてきています。
また、呼吸困難感は肺がん患者のみならず、さまざまな疾患の終末期におこります。呼吸困難感の発生頻度はがん患者全体で約50%、肺がん患者で約70%にみられるといわれています。
緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、疾患の早期より、痛み、身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな(霊的な・魂の)問題に関してきちんとした評価をおこない、それが障害とならないように予防したり対処したりすることで、クオリティー・オブ・ライフ(生活の質・生命の質)を改善するためのアプローチである。
緩和ケアは、これまでは積極的がん治療の後に位置づけられていましたが、がんと診断された時から、ホスピスで行われているケアの理念を基に緩和ケアが提供され、徐々に緩和ケアの割合が増加していくことが望ましいとされました。
この考え方は、末期だけでなく、もっと早い時期の患者に対しても、治療と同時に適用すべき奥の利点を持っています。
がん患者が体験している複雑な苦痛をあらわす概念です。患者の苦痛は、ただ単に身体的側面だけでなく、精神的・社会的・精神的・スピリチュアルな側面で捉える必要があります。
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