人と接する看護職では、言葉づかいも大切なマナーのひとつです。敬語の使い方はもちろんのこと、言葉の使い方や言い回しなど、患者さんや職員と気持ちの良いコミュニケーションができるよう心がけましょう。
・感じの良い姿勢・態度で話す
落ち着いて、正しい姿勢で、明るく笑顔を忘れずに、親しみのもてる表情で話すこと。気取ったり、構えたり、卑屈であったり、なれなれしい態度は慎みましょう。
・感じの良い口調で話す
聞き取りやすいように、ハッキリと適度な声量(大きすぎず、小さすぎず)適度なスピードで話すこと。語尾を明瞭にすることも大切です。語尾が不明瞭だと、相手に失礼なばかりか、頼りない印象を与え、正確に伝わらず誤解を招くこともあります。
・わかりやすく話す
むずかしい言葉や専門用語は、相手によって使い分けること。流行語や隠語などの使用は慎みましょう。自分の口癖を知り、それが失礼にあたったり耳に障る場合は直すようにしましょう。
・順序よく話す
起承転結をしっかりと組み立てて話すこと。結論を先に話し、理由と経過、自分の考えの順で話すようにしましょう。話が横道にそれたり、脱線しないように常に話す目的を意識して話すようにしましょう。
敬語は難しい!と思っていませんか?苦手意識を持つ方も少なくありませんが、いくつかのフレーズを覚えておけば、意外と簡単に日々の会話をこなすことができます。
敬語 | 謙譲語 | |
---|---|---|
行く | 行かれる、いらっしゃる | まいる、あがる、うかがう |
くる | 来られる、いらっしゃる | まいる、あがる、うかがう |
する | される、なさる | いたす |
待つ | お待ちになる | お待ちする |
会う | お会いになる | お目にかかる |
言う | 言われる、おっしゃる | 申す |
食べる | 召し上がる | いただく |
思う | 思われる | 存ずる、存じます |
「~でよろしかったでしょうか?」
「~のほう、いかがですか?」
「~の形になります」
これらは普段よく耳にする言葉ですが、実は日本語の表現としてあまり好ましくない言葉づかいです。これらは、コンビニ敬語やマニュアル敬語と呼ばれ、違和感を持つ人も多いので使わないのが無難です。
「こちらでよろしかったでしょうか?」は、「こちらでよろしいでしょうか?」
「体調のほう、いかがですか?」は、「体調はいかがですか?」
「○分ほどお待ちいただく形になります」は、「○分ほどお待ちください」が好ましい表現です。
言葉づかいも、何度も使っているうちに良くも悪くも身につくもの。普段自分がどんな言葉を使っているか、一度意識してみるとよいですね。