石川県立総合看護専門学校 先生へのインタビュー

石川県立総合看護専門学校の先生にインタビューしてきました!
学校のいいところや学生の雰囲気などを紹介してくださいました。

【取材協力】
織田先生…第二看護学科1年生の担任。「老年看護学」「基礎看護学」などの授業を担当。 ※2017年10月取材 

石川県立総合看護専門学校のいいところ

この学校の第二看護学科は3年課程の定時制で、修業は4年間です。水曜日は全日授業ですが、その他の曜日は午後からの半日授業です。そのため、働きながらでも学びやすく、それは全国でも珍しいです。
そして、授業料が安いです。第二看護学科は4年間ですが、4年間通しても、諸経費をいれて100万円程度で卒業できるので、経済的に優しく学びやすい環境だと思います。

社会人を経て入学する方も多く、第二看護学科はクラスの1/4は社会人の経験がある方で、幅広い年齢層の学生が学んでいます。高校卒業した学生が歳の離れた学生から学べることも多く、社会人経験のある方も若い学生から吸収することが多いと思うので、相互にいい影響を受けているのではないかと思っています。同じ志を持つ仲間として年齢もそんなに関係なく、一緒に目標に向かい、頑張っています。

学生の雰囲気について

学生は明るく活発です。看護をする上でコミュニケーションが一番根底にあると思いますので、笑顔で話が出来るというところが強みかなと思います。また、学生には挨拶を必ずしてもらっており、実習や看護をする上で大事な礼儀やマナーも伝えるようにしています。
その他に、この学校の特色として掃除当番や、図書室の運営を学生が行っています。役割を意識しながらお互いにコミュニケーションをとり、協力してやっています。
また、第二看護学科では、学年間の交流を大事にしようということで、上級生が実習で学んだことを下級生に発表したり、学年をまたいだ交流会を企画して、先輩から学べる機会を作るようにしています。以前も交流会の時に先輩がノートを持ってきて、「実習の時はこういう風に事前学習をしたんだよ」と、実際に自分が学んだことを下級生に見せてアドバイスをしていました。

授業を通して伝えていること・伝えたいこと

学生には、他者や患者さんの立場で考えることができる看護師になってほしいなと思っています。しかし、患者さんの立場で考えるといっても、患者になったことがなければ難しいと思うので、まずは自分が相手に与える影響や相手がどう感じるかを考え、自分本位ではなく、相手のことを第一に考えられるようになっていってほしいなと思います。
私自身も看護師として勤務していた時に、患者さんから学ぶことがとても多かったという経験があります。患者さんから喜びを頂いたり、看護で大事にしたいものを考える機会を与えて頂きました。私たちが看護師として成長できるのは患者さんのおかげです。学んだことを患者さんに返せるように、学生には自分の技術と知識を磨いていってほしいと常に思っています。

また、看護をする上で、患者さん一人ひとりへの個別性のある看護が重要になります。患者さんは一人ひとり生きてきた文化や背景が違うので、実習を通して疾患だけを見ていたらその人自身が見えてきません。「疾患を見るというよりは、疾患をかかえながら生活しているその人のことを見てください」ということを伝えています。

その他の声

授業では教える内容が、なるべく学生の経験の中で実感していることと繋げられるように意識しています。「今までの○○○と近い体験だよ」というように伝えるようにはしているのですが、なかなか言葉だけで教えるには難しい時もあります。私の専門は老年看護学です。今年から高齢者との交流をカリキュラムに入れ、実際に高齢者との交流を通して、学んでもらいました。「高齢者の生活や心理面が分かった」という学生の声が多くあったので、実際に関わることで学生は学びを得ているんだなと思いました。

初めは患者さんとなかなか上手く話せなかった学生が、実習を経て患者さんとの多くの出会いを通して、看護師らしくなっていきます。そんな時に「学生が成長しているな」と思い、やりがいを感じます。

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