石川県立看護大学 学生へのインタビュー

石川県立看護大学の学生さんにインタビューしてきました!学生さんが石川県立看護大学を選んだ理由や、学校のいいところなどを紹介してくださいました。

【取材協力】 ※2018年1月取材
左から中村さん(1年生)、立川さん(2年生)、倉下さん(大学院博士前期課程2年生 ※3年の長期履修)

石川県立看護大学を選んだ理由・決め手

中村さん(1年)

私が小学生の時、ひいおばあちゃんが施設から家に戻ったことがありました。親戚に看護師が2人いるのですが、その親戚がちゃんと家で無理をさせないように面倒を見てくれるから、皆で楽しくお正月やお盆などの行事が過ごせました。このようなことがあり、私は人に接することが好きで、家族以外の人にも私が出来ることがあれば手助けをしたいと思い、看護師になりたいと思いました。

高校生の時に、看護の勉強が出来る3つの大学のオープンキャンパスへ行きました。そして、看護大のオープンキャンパスに来た時に、実習用のベッドがずらっと並んでいたのを見て、こういうところで学べたら実践的な看護を学べるのではないかなと思ったのがきっかけです。また、高校生の時に大学祭にも参加し、 地域のお年寄りの方やお子さんがいらしていて、すごく地域と密着した雰囲気がいいなと思い、この学校を選びました。

立川さん(2年)

中学生の時に入院したことがあったのですが、担当の看護師さんが男性でした。それまで看護師は女性の仕事だと思っていましたが、その男性看護師さんがバリバリ働いている姿を見て、なんかかっこいいなと思いました。
その後、高校3年生の進路決定時に、医療職に就きたいなと思い、県内の大学を探していました。その時に看護大を見つけ、石川県内で自分の家からも近いということもあり、この大学を選びました。就職も県内で考えていますし、最終的には地元に貢献したいという気持ちも少しあります。親は、自分がいいと思うところならそれでいいし、学費も公立大学なら国立大学とそんなに変わらないから、頑張ればいいんじゃないと言ってくれました。そして、看護大一本に絞り、高校の先生と一緒に、なんとかして入るぞという感じで勉強しました。
ただ、女性が多い大学というイメージがあり、オープンキャンパスに来るのが恥ずかしくて、入試で初めて大学に来ました。入試の時は緊張しました(笑)。見るからに男性が少なく女性ばかりで、これで入学して馴染めるかなという不安もありました。しかし、入ってみると男子の待遇がいい感じがします。女子が多いから、男子トイレは空くんですよね(笑)。先生方も男子のことを考えて、実習室の準備を進めてくれるので、そこは待遇がいいなと逆に思います。

倉下さん(大学院)

現在、病院で勤務しながら大学院に通っています。大学院に行こうと思った時に、ここなら仕事が終わってからでも通えるということと、知っている先輩がいて、こういう授業がいいよと聞いていたことがこの学校を選んだ理由です。また、指導教授に仕事を通してお世話になっており、その先生の所で学びたいという思いもありました。
病院では地域連携室に勤務しているのですが、尊敬しているソーシャルワーカーさんに「きちんと学問として学ぶことは必要だよ」と言われたことがあり、なんとなくこのままじゃだめだなという思いがありました。そんな中、仕事をしながら大学院で学べる制度のことを聞き、大学院へ行こうというきっかけになりました。大学院には、1年生の時には週2・3回通っており、2年生の今は授業は終わっているので、週に1・2回程度研究をしに、勤務後や休日に来ています。

実際に学んでみて、石川県立看護大学のいいところ

中村さん(1年)

最近まで看護師だった先生や、長くこの大学で先生をされている方など、いろんな先生の意見を聞けます。また、グループで行う看護の授業で、他の学生の考えを聞いて、「そんな考え方があるんだ!」と発見することがいろいろあり、そこがいいところだと思います。「こうすると良くなるのでは?」という意見は人によって少しずつ違っているので、「私も友だちのそういうところを真似したいな」と思うことがあります。

基礎看護実習室にはベッドがいっぱいあり、大体4人グループで実習を行います。それだけのベッドがあることで、皆がちゃんと演習も出来ますし、授業じゃない時にも先生に許可をとって練習も出来るので、とても学習しやすい環境だと思います。ベッドメイキングの時には、授業の前や空きコマの時に練習をしました。

大学では子育て支援サークルに入っています。かほく市で行っている活動に参加させていただいていて、地域のお子さんとふれあったり、お母さん方とお話をする機会があります。普段話せない人と話せるというのが、すごく良かったなと思っています。
看護大の学生ということでこの地域の方たちと話がしやすいです。大学祭の時も、来てお話をしてくださったりするのは、ここの土地だからなのかなと思います。

立川さん(2年)

男性が少ないと、周りとコミュニケーションがとりにくいのではと思うかもしれませんが、男子は男子で、同学年の横の繋がりだけではなく、1年生から4年生の縦の繋がりがあり、すごく仲が良いです。「こんな授業があったら、こんな準備すればいいよ」「テスト対策はこうすればいいよ」と先輩から情報を貰ったり、全学年で沖縄旅行に行ったりして、和気あいあいとした雰囲気で勉強しています。
また、実習になると、先生たちは学生自身が心配する以上に学生の心配をしてくれて、すごく熱心なのを感じます。自分の質問に対しても、時間を割いて答えてくれます。先生の研究室に行っても、「お茶でも飲みながら話さんか?」と言ってくれます。単科大学ならではなのか、先生との距離が近いのも特色だと思います。また、男子学生だけではなく、男性の先生も参加している「男塾」という会があります。高校の時は考えられませんでしたが、先生と私生活の話をするというのが斬新で、結構くだけた感じで話しています。

大学祭では実行委員長をしたのですが、地域の方も巻き込んでステージ企画をやったり、模擬店を開いたりしました。子どもからお年寄りまで楽しめるような企画を考えました。看護大なので健康チェックという感じで、血圧測定や手浴を行いました。「学生さんが優しくて、嬉しかったわ」など、いろんな声がありましたが、「やっぱりこの大学は地域の誇りやから、もっと頑張ってください」という言葉を貰った時は嬉しかったですね。1年生の時にフィールド実習という授業があるのですが、その授業では地域に出て、地域の方の協力を得ながら勉強します。また、大学のボランティアサークルも、津幡やかほく市の地域のお年寄りと交流をして活動をするので、地域の方との繋がりが大事です。地域の方から認めてもらえるというのは僕たちが行動しやすくなるので、すごく嬉しいことですね。

設備面で言うと、大学は綺麗で駐車場が広いです。商業施設に行くにも距離があるので、移動手段として車が必要になることが少なくないです。通学の時に、車がいっぱいで停められないということはないので助かります。
最初は、県立大学なので石川県出身者が多いかなと思っていたのですが、おそらく半分以下のようです。富山県出身の学生も多いですね。北は北海道、南は沖縄から学生が集まっています。

倉下さん(大学院)

私は看護管理学の分野を学んでいるのですが、講師陣が実践でやってこられて、その分野に長けた方々なので、その方々のお話を間近に聞けることが勉強になります。必須で取らなければいけない授業の中に、基本について考えさせられる講義が多く、勉強になります。また、自分の仕事に関係する講義を受ける中で、患者さんやその家族の捉え方が、前とは変わって来たなと思いますし、理論をどのように実践の中で活用していくかを、考えてみなくてはと思っています。私が働いている職場には認定看護師や専門看護師が増えてきており、その方たちが理論や根拠に基づいて看護を実践しているので、理論の活用について話をすることがあります

その他、本学は大学院生の学習環境が整っています。パソコンを1人1台使用でき、図書館では本を長期間借りられますし、夜遅くまで開いており、仕事が終わってからでも来られます。
大学院にはいろんな年代の方がいるのですごく刺激的です(笑)。学ぼうという意欲がある方が来ているので、皆と話しているだけで「へぇ~」と思うことが非常に多いです。私たちの学年は経験年数の豊富な方が学びに来ており、今までの実践の話を聞くとすごいなと思います。その実践に更に磨きをかけようとしているので、自分も刺激されます。皆さんすごく個性的なので、話をしていて楽しいです。

石川県立看護大学(看護師)を目指す方へのアドバイス・コメント

中村さん(1年)

この学校を受験すると決めたのですが、センター試験の点数があまり良くなかったのです。しかし、諦めずに二次試験の面接の練習や、小論文の過去問を解き、対策を練りました。諦めないということが、合格に繋がると思います。
また、実習に初めて行った時も、自分の気持ちを強く持つことで、ちゃんと患者さんと話すことができました。自分が何をしたいかということを、自分の中で決めておくことで方向性も決まり、より思い描いている看護師像に近づくのではないかなと思います。
普段の生活で「これはちゃんとしたい!」と心掛けているのは礼儀作法です。最初の印象が大事だと思っているので、どんな人であっても挨拶をし、言葉遣いに気を付けるようにしています。

立川さん(2年)

看護師は勉強が出来ればいいという訳ではないです。いろんな方とふれあってほしいと思います。看護大に入って、人とふれあう機会がものすごく増えました。実習に行った時に患者さんとふれあうのもそうですし、先生やいろんな人とふれあう機会が多いです。看護師さんは患者さんに一番近い存在なので、人と沢山ふれあい話すことで、「この人はこう考えているな」という雰囲気を読み取ることが大事になると思います。まず、いろんな人と話す癖をつけてほしいなと思います。私はホームセンターでバイトしているのですが、農業をされている方、主婦の方など、幅広く来店されます。その時の接客を通して、「この人はなんでこんなに穏やかな性格なんだろう」などと、たまに考えてしまいます。お客さんから「これはこういう時に畑に撒くんだ」と教えてもらうことがありますし、苗が入荷した時に「そろそろこの時期か~」と思うこともあります。病院には高齢の方が多いので、お年寄りと話す時のネタを作れるという意味でも、バイト経験はいいなと思います。

勉強に関して言えば、勉強を面倒くさがらないことが大事だと思います。暗記することは多いですが、暗記だけで終われないのが看護なので、情報同士が繋がらないとだめです。「なんでやろ?」と疑問を持つ癖をつけた方がいいですね。自分で考えを決めつけてしまうと、看護師の勝手な看護になってしまいます。患者さんがこうしたいという気持ちを高めるのが看護師の仕事なので、自分で決めつけるのではなく、「なんでこの人はこんなことを思ってるんやろう?」という疑問を常に持って、生活するのが大事だと思います。
その他に、高校で習う理科の知識も、結構土台になります。高校生の時に習った内容が大学の授業で出てきて、「これ知ってる」ということもあります。大学ではより詳しい内容を学ぶので、高校で習う基礎を理解しているといいかなと思います。

倉下さん(大学院)

修士も博士も、大学院では研究をすることになります。私も「こんなことを研究したいな」と思ってきたのですが、テーマがいろいろ変わり、やっと今の研究テーマにたどり着きました。もし、大学院への進学を考えていて、今はまだ研究テーマがはっきりしていなくても、少しでもこういうことを勉強したいなと思うのであれば、それだけで大学院に入った価値があるし、ここで頑張れると思います。もし入ってから揺らいだとしても、ちゃんと先生がフォローしてくれます。
研究をしてみると、その奥深さや必要性を感じます。小さなことでも明らかにしていくこと、更にそれが次に繋がるということが大切だなと、今すごく感じています。

その他の声

実家から通うこともできたのですが、大学生だから一人暮らしをしてみたいという思いがあったので、アパートで暮らしています。一人暮らしを始めてみると、自分がどれだけ親に苦労をかけていたかがわかりました。アパートで暮らしていると、周りの一人暮らしの友だちと遊びに行ったりできるので、それは楽しいです。
普段は自炊しています。アパートから学校が近いので、昼も家に帰って作って食べることもあります。風邪を引きたくないので、身体のことを考えた献立を意識しています。勉強していると昼夜逆転なんてあたり前なので、せめて食生活と睡眠だけはしっかりしておこうと思います。得意料理は「とり野菜」です。野菜も摂れて、身体も温まります。(立川さん)

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